レッスンポイント

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やった分、身になる編

当スタジオでは「テーマ別センター」というクラスを開催しています。毎回決められたテーマの沿って、32カウントの振付でセンターレッスンをしてもらうクラスです。クラスの最初に今日のテーマは○○です。今日は、○○をクリアすることをがんばってくださいね。という具合に、先にゴールをみんなで確認します。その後振りを覚えて、何度も踊っていく。元は弱点強化や、みんなの頭の中を知りたくて始まったクラスですが…45分の効果は予想以上にすごいです。もちろん、受講者のみなさんすごくがんばってくれるからなのですが、こうしなきゃと注意点がはっきりしているので45分の中でもどんどん変わっていくのがわかります。レッスン中も、こうかも…あ、良い感じだ…できてるかも…などのようなお顔をよく見ますし、いつも以上の綺麗なラインや、身体で理解できた姿を見ると私もニヤニヤ…時にはガッツポーズしています。

これは、クラスの宣伝ではなく、レッスンでの上達ポイントを見逃さずにコツコツと自分の身体にアプローチし続けてね。というお話・・・

以前、順番が覚えられない編でもお話しましたが、右足を前に出して左足がプリエでetc.と足の運びを踏めることがレッスンのゴールではありません。踊るために身体の隅々まで動かして、いろいろな動きや動かし方や、より美しいラインで思い通りに踊れるようにと身体をつくっていくのがレッスンです。残念ながら足の運びが合っていたらOK!としたら、バレエらしい動きやラインになる日はなかなか来ません。

レッスンで上達していくには、どうしたいのか、どうなりたいのか、どのようにやるのか。ここをはっきりできているかがカギになってきます。

例えば、バットマン・タンデュ・ドゥバンを、前に出す!と思ってやるのか。強くしなやかに伸ばそう!とか、安定と美しいラインのためにもっと開こう!とやるのか。足裏足裏、つま先つま先、とタンデュしていくのか…足の運びを真似するだけではなかなかうまくいきません。大切なのは中身なのです。

そのために、先生は動きの解説や注意点を投げかけているのですから。こんなふうにやってね、とか、もっとこうやってみて、とか聞こえたらご自身の身体に伝えてあげてくださいね。すぐにスイッチが入ったら時はその感じを忘れないで。すぐにはできなくても働きかけてあげることが大切です。

では、どんなことに気遣いながら体を動かすべきなのでしょうか?

バレエらしい動きとはどんな動きなのでしょうか?

レッスンの中でもよく言っています、舞踊におけるバレエの3大特徴についてお話します。

いろいろなジャンルのダンスがあります。それぞれに特徴があります。例えば、シャッセという動きはバレエ以外のダンスの中にも出てきますし、プリエのように足関節を曲げる動きも他のダンスにもありますよね?それをどの様にするとバレエになるのか、様々な踊りを比べてみた時にバレエにはどんな特徴を持っているのか…みなさんはどう思いますか⁇

①ターンアウト(アンディオール)

②ポアント

③ストレッチ

この3つがバレエの特徴です。バレエを見たことのない人も、バレリーナはガニ股で、つま先で立って優雅にヒラヒラクルクル…なんて言ったりしますが、案外間違ってはいないかも…

①ターンアウト

これは股関節の外旋、太ももの骨を外回しにすることを指しています。

②ポアント

これはトゥシューズの意味であり、つま先立ちやつま先を伸ばしての足の動きを指します。

③ストレッチ

優雅に舞うを意味する身体の使い方、1か所の筋肉を瞬発的にガチっと。ではなく、どこまでも伸びていくようにという身体の使い方や、のびやかに踊るというところ。

もちろんこれだけできていれば全てが完璧!とはならないかもしれませんが、少なくともこの3つがなければバレエらしくはならないのです。

3大特徴は必ず!

どうですか?普段先生からの注意やアドバイスはこれに通じているものではありませんか?回転のテクニックや苦手なコンビネーションの中でこの3つは維持できていますか?

ビギナー向けのクラスを受けていても、長年レッスンをこなしていても、バレエを追及しているからにはいつだってここは外せないということ、忘れずにレッスンしたいですね。

タイトルにあるように、やった分、身になるレッスンにするにはどうしたらよいでしょう。教える側も、見るたび上手になって欲しいし、受ける側ももちろん日々上達を願っていますよね。

バレエレッスンでは、普段の生活ではあまり使われない部分や、今までにやったことのない動きがたくさんあります。それを身につけるには意識して育てていくということが必要です。根気強く、でも遠回りにならないように、確実にやった分身につけて上達していきたいものです。

意識的に動かして育てる

私は子供の頃、バレエの動きや先生の注意をゲームの中でアイテムをひとつひとつゲットする。ゲットしたアイテムをたくさんコレクションしていく…というような感覚でやっていました。最初は力をいれることさえ上手くいかなかった所も、意識してだんだん力をいれられるようになる、ゲットしたアイテムをどんどん使っていくうちに思い通りに使えるようになる、それがいくつか集まるとひとつにパや踊りができるようになる。みたいな…何度かやればすぐゲットできる物もあったし、なかなか手に入らない物もありました。でも、ひとつひとつクリアできることはとても楽しかった。

頭の中にちょっとでも隙間があったら、意識してみてください。先生が今言っているアドバイスでも良いし、3大特徴のどれかでも良いし、その動きの注意点でも良いし、先週のレッスンでの注意でも良い…その曲ごとに意識することを決めても良いし、今日の意識することを決めておいても良いです。

ただただ動かすより早く身に付きますし、しかり育ちます。できるようになることを体感できることで、次にやるべきことを見つけられたり、応用もスムーズにできます。できるまでの過程を身体が知っているということはとても重要なのです。難しいバレエも、ひとつひとつできたと実感することで、毎回のレッスンも達成感の得られるレッスンにしてくださいね。

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