順番が覚えられない!編
第2回
① パ (単語の状態での動き)の理解は?
について解説します。まずはみんなここから、ですね。
「アンシェヌマン」というのは、いくつものパ(動き)とパの組み合わせなので、まずひとつひとつの動きの理解が大切です。
文章を覚えるにはひとつひとつの文字を知っていたり、単語を覚えていないと大変ですよね。アンシェヌマンを覚えるのも同じで、単語の状態で名前と動きを理解して、それを並べていかなくてはなりません。
おすすめ
早く覚えたいという方は是非ノートを作って下さい。帰りの電車やバスの中でも、レッスンの日の寝る前でも、スタジオの更衣室でも…1冊のノートやメモ帳、スマホのメモでも知っているパを書いてみる。
どんどん増えていったら素敵ですよね。後で見返してチェックしたり、新たな知識を書き加えたりできてとても便利です。
例えば
「シャンジュマン・ド・ピエ」というパがあります。それをコンビネーションの中で3回行うとして
右足前の5番で踏み切って、真上に跳び上がって、足を伸ばして空中で横1列に並べて、左の足が前になる様に着地する。次に~
と考えていたら…シャンジュマン3回せいぜい2,3秒。呪文を唱えている間にとっくに終わってしまっています。なので、パの名前、どんな動きなのかは知っていたほうが良い。10の動きからなるひとつのコンビネーションの中で10全部覚えなければならないのと、9知っていて1覚えれば良いのでは全然ちがいます。ひとつでも多く知っていれば、頭の中が片付きます。
シャンジュマンを習ったら
と、メモするだけでクリアです!書き方は名前とか動きの特徴とか言いやすい言い方とか…ご自身が覚え易ければ何でも良いと思います。
そうすると
右足前5番からシャンジュマン×3
で、スッキリです。
いつも同じレベルのクラスを受けているのだとしたら、気の遠くなる程のたくさんのパは出てこないはずなので、是非ひとつひとつやってみて下さいね。今後、次のレベルのクラスにステップアップする時にも役立ちますよ。
② その曲全体の長さやパターンは?
次に、曲全体について考えてみたいと思います。一曲の全体像を把握できていますか?クラスや曲によっても少し違っていますよね。
例えば
バーレッスンで64カウントのバットマン・タンデュの練習をしているとして、
ずらずらーと動きだけを並べて覚えようとしたら、いったい何十の動きを記憶しなければならないのでしょうか・・・ここには書ききれないくらい…
私だったら間違いなくそれだけでキャパオーバー頭が爆発です。
でもそれが
8カウントでまとまっていて (前・後ろ・横・ミックスまたはおまけ)×リバース
と言う全体像が整理できていれば
最初の8カウント
カウント | 動き |
1 | 前タンデュ出す |
2 | もどす |
3、4 | もう1回 |
5 | 前タンデュ |
6 | 前タンデュ |
7、8 | ドゥミ・プリエ |
を覚えて
2つ目の8カウント→後ろ 3つ目→横 と置き換えて
1 | 前タンデュ |
2 | 1番通過して後ろ |
3 | 1番通過して前 |
4 | 5番にもどす |
5~8 | ルティレ、パッセ後ろ5番にしまう |
を4つ目の8カウントに当てはめて、前半32カウント完成。
5~8つ目の8カウント リバース後ろから同じ。で後半の32カウントも完成。
どうですか?文章の句読点のように区切りを付けたり、全体でこのくらいの分量だから4つにわけて覚えよう、など整理すると、ただただ文字を並べるよりずっと覚えやすくなると思います。
①のパの種類が少しずつ増えてきた方は、8カウントずつひとまとめにして覚えることに挑戦してみて下さい。
ここまでくればもういつものレッスンでの順番はかなりスムーズに覚えられているはずです。
次回は、
③ 覚え方のルールは?
④ 覚えやすい方法は?
で、もう少し掘り下げてみたいと思います。